ひょん先生は背中で語りたい

精神科医。いじめられ体質から成長中。月曜日更新予定。

【愛着障害】どこにいってもいじめられやすい理由

こんにちは。

愛着障害の人すべてがいじめられるわけではないけど、いじめられやすい人が多いなと思います。私もなんでか人から悪態をつかれたり雑に扱われることが多かったです。理由がわかってきたので、共有します。

 

いじめられっ子から脱却するために、まずはなぜこの状況になっているか知りましょう。

 

 

①相手に自分軸を譲ってしまう

まず知ってほしいのは、あなた自身が自分の評価や扱いに対する権限を譲り渡している、ということです。自分に自信がないので、他人の言動に従っているのです。簡単にマウントをとられやすいのです。

誰でもいいから嫌な気持ちをぶつけたい、という人からすると好都合です。自分は悪くない、お前が悪い、という世界観をそのままぶつけられると、相手軸で考えてしまうために、なんだかそのような気持ちになって従ってしまうのです。

 

②警戒しすぎて目立つ

警戒心が強すぎると目立って目を付けられやすくなります。相手に自分軸を譲っているし、八つ当たりしたい人や嫌なことを押し付けたい人の格好のターゲットにされてしまいます。また、おどおどした様子が弱い印象を与えるので、威圧すれば言うことを聞く、と思われて実際に威圧されやすくなります

③悪意しか見えなくなっている

 


物事の見え方、受け取り方の問題もあります。

あんまりにもいじわるされ続けていたために、いじわるにしか見えなくなっていることがあります。嫌なことに耐え抜いてきた人は、自分も同じようにせず人に親切にふるまいたい、という人が多いのです。ただ、他の人たちはそのような経験をしていないことが多く、あなたができる気配りができないことだってあるのです。嫌な気持ちにならないような配慮が当然できるだろうと思うのですが、なんとなくその場で思いついた言葉をtwitterのようにつぶやいてしまう人もいます。

いじめられたと感じることで相手に対して不信感が生じ、それが敵意として捉えられることもあります。敵意を向けられたと感じた相手が応酬としてあなたに敵意を向けます。結果としていじめを誘発する場合もあります。

 

まとめ

 

「どこにいってもいじめられる」は自分で改善できる部分が大きいです。まずは、①~③のことが起きていないかということを検証してみましょう。

当てはまったからといって、あなたが悪い、ということではないです。どうか自分を責めないでください。おそらく、生まれ育った環境では、相手に合わせることや、常に警戒することが生き延びるために必要だったのだと思います。

私は①~③まですべてあてはまります。私の家は家庭内DVが行われていましたが、私だけが暴力を振るわれなかったことを考えると、かなり暴力から逃れるためのスキルとしては機能で来ていたと考えられます。ただ、今もそれが適応できる環境ではなく、むしろ生きにくくなっているのです。過去には役にたっていた面があることを受け入れつつ、少しずつ変えていくことが大切です

 

処方箋

 

自分軸を作ること、思い込みに気が付くことが大切です

自分軸を作るためには、自分自身を認めることが大切です。セルフコンパッション(セルフコンパッションについて - ひょん先生のブログ)や好きなことを大切にする活動(好きの大切さについては好きは大切という話 - ひょん先生は背中で語りたい)をしてみましょう。

思い込みに気付くためには、本当にそうだろうか、と疑いの目を向けることが大切です。しっかりやりたい場合は認知行動療法認知行動療法について - ひょん先生は背中で語りたい)を試しても良いでしょう。

 

①~③の特性を持っていても、ご自身では違うと思われることもあるかもしれません。私も相手に主導権をすべて明け渡してしまっているのだ、と気づくのに時間がかかりました。とりあえずは、そうかもな、と流していただいて大丈夫です。人それぞれタイミングがあるのです。

 

おすすめの1冊

いじめやハラスメントで何が起きているのか、という理解に役立ちます。人の意見に従いすぎてしまう、そんな自分を変えたいならおすすめです。