プロカウンセラーが教える他人の言葉をスルーする技術
こんばんは!
今日は本の紹介をしようと思います。
他人の言葉を真に受けすぎてしまって、傷ついてしまうことが多い人におすすめです。
特に幼少期に傷つき体験がある場合に、空気に敏感になってしまい、いわゆるHSPのような過敏さが表れやすくなります。思いやりにあふれた優しい人が多いのですが、そこを利用してくる輩もいるのです。
そうした輩の言葉をどうやってはじいていくか、という本です。
他人の言葉は無視して大丈夫!ということを教えてくれたうえで、どうやったらスルーできるのか、ということが書かれています。
なぜスルー出来ないのか
愛着障害もスルーの出来なささと関係しているとこの本では指摘しています。様々な家庭環境で、愛着が形成されずに愛着障害となっていると思われますが、養育者の顔色を窺って自らの安全を確保してきた場合が多く、そのため、自分の思いよりも他人の言葉を大切にしてしまう傾向にあります。また、自分は人の気持ちを傷つけたくないという思いから言葉をスルーできない部分もあります。
自分の思いや言葉よりも他人の言葉の方が大きくなりすぎてしまっているのです。
でも、実際は他人の言葉なんて、その人やその人の周りの一部の人が思っているだけで根拠がなく、あなたをけなすだけの言葉であることも多く、一つ一つ大切にする必要はないのです。
人は曖昧になると不安定になりやすい
著者は公的領域、私的領域という言葉を用いて、なぜ社会的な場所から離れたときに不安定になりやすいのかということを説明しています。
私的領域というのは個人的な思い、妬みなどが含まれたごちゃまぜの状態、公的領域というのは公的規範などの社会科された状態です。社会科がきちんとされた状態であれば公的領域が働き、ルールに乗っ取ったコミュニケーションになるのですが、私的領域になると個人の思いが出てきてしまうのです。きちんと区別された社会化された状態にならないと、”らしさ”が失われ、私的領域が出やすくなってしまうのです。
また、不全感を感じている人は、その不全感を誰かをこきおろすことで、不全感を埋め合わせようとします。そのため、いじめやハラスメントが生じるのではないか、と考察をしています。
敏感な人たちは、人が何を考えているか想像を働かせるため、この私的領域に自ら踏み込んでしまうのではないかと考えられます。また、ハラスメントを行う人は、敏感な人たちが持っている自信のなさや罪悪感に付け込んでより加害的行動になるのです。
スルースキルをみにつける
まずは、他人の言葉はスルーして良いのだということを知りましょう。根拠のない言葉ですし、言葉は自分の文脈で理解しないと活用できないため、意味をなさないのです。自分のなかに落とし込めない言葉はスルーで良いのです。必要があれば後からでも落とし込めるでしょう。
相手の言葉をセキュリティーチェックをして中にいれない、というイメージを持ってみるのも良いと思いますし、とにかく自分で飲み込めない言葉は土足のままいれないようにすることが大切です。
なんとなく入れてしまった言葉について、その言葉の間違っているところや、相手のあなたについての間違った思い込みについて書きだしてみるのも良いでしょう。前回の認知行動療法の自動思考に対するアプローチで、自動思考を相手の言葉の置き換えて利用してみてもいいかもしれません(認知行動療法について - ひょん先生のブログ )。相手の言葉について、書き出すことで客観的に観察してみるのです。検証作業を繰り替えすことで、他人の言葉がそれほど信憑性がないことが自分のなかで落とし込めるようになると思います。
まとめ
他人の言葉はそれほど意味がない、無視しても大丈夫、ということをまず知ることが大切です。スルーするのはなかなか難しいので、イメージで自分のなかにとりこまないようにしたり、検証をしてみて他人の言葉を追い出すようにしましょう。
今まで身に着けてきた空気を読むスキルを変えるのは大変だし、一筋縄にはいかないと思いますが、根気よく続けましょう。自分軸が十分でないと特にぶれやすく、特に傷つき体験が大きい場合は、通院やカウンセリングなどの助けがあるとより良いと思います。
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